赤垣の考え

役場新庁舎建設は今だったの?

将来への負担を考えれば、庁舎建設のタイミングは今ではなかったと思っている。

今さら決まったことを話したところで何も変わらないと思われるかもしれないが、役場庁舎建設についての考えをお伝えしたい。

これまでの流れについて

新町地区への建設を予定して平成29年12月に策定された旧「野辺地町新庁舎建設基本構想」は、
本町地区への建設計画に変更となった。
令和2年5月に見直し修正された構想に沿って計画が進められ現在に至っている。

まずは旧基本構想について
・建物面積は約3500㎡
・総事業費は18億7875万4400円。
・このうち13億3240万円は地方債(町の借金)を充てる計画だった。
・設計費は約7350万円。
・工事監理費を含めた工事費は約15億9900万円を見込んでいた。

一方、令和2年5月に修正された基本構想では
・建物面積は約3000㎡
・総事業費が19億752万8000円。
・このうち14億5890万円は地方債を充てることとなった。
・設計費は6400万円。
・工事監理費を含めた工事費は約16億7693万円。

設計費を除く事業費は旧構想より高額となった。


ここまでは基本構想という計画段階の話。
次は、この計画が実際にはどのように進められてきたのかを紹介する。

① 建設用地の取得
旧タセイ跡地と中央薬局様所有地の取得を計画していたが、取得できたのは旧タセイ跡地のみで、
 取得価格は約1916万円、これにプラスして建物移転等補償費約818万円が支払われた。
 これにより、建設位置や建設手順などの計画変更が余儀なくされることになったことから、
 この時点で計画の見直し等を検討し議論する必要があったと思っている。

② 実施計画での予算増額
基本設計では各部屋の配置や広さなど、予定の大きさに収まるように設計がなされた。
 基本設計を基に、金額を当てはめていく実施計画に進んだが、ここで約3000万円の建設費予算が増額となった。
 この時点でも予算増額にならぬような設計の見直し等を議論する必要があったと考える。

③ この予算で建設工事の入札を実施
    1回目 上十三地域の企業で構成される共同企業体という条件で入札が行われ、4団体が参加し、
        2回投函されたが予定価格に達せず落札されなかった。
    2回目 上十三地域、共同企業体という条件を付けずに15者を指名したが9者は辞退、
        6者が参加して2回投函されたが、またしても予定価格に達せず不落。
  この時点でわかったことは、計画は明らかに無理があったということ、事業の途中でも見直しが必要とされるタイミングがあった。
  つまり、構想からの見直しが必要であると判断できたはずだが、ここでの町の判断は予算増額だった。

④ 建設費予算の増額
町側から4億5千万円もの予算増額する議案が提出され、賛成6反対5の賛成多数で可決。

⑤ 3回目の入札
全て仙台市の業者で7者を指名、うち4者は参加を辞退
3者にて執行されたが、うち1者は投函せず2者の競争となった
その結果、19億4800万円(税込み21億4379万円)で大豊建設株式会社様が落札
現在、工事が進められている。

これを見てわかる通り、落札金額である工事費21億4379万円は、基本構想時の総事業費約19億750万円を大きく上回った。
建設工事費だけを比較すると、構想時の約16億8千万円より約5億円も多くなってしまった。
こうなる前に見直しをしなければならないタイミングは何回かあった。
なぜこれほど負担を増やしてまで、建設を進めなければならなかったのか。
この負担増は誰が補うのか。
多くの借金をすることによって、20年間も借金の返済を強いられることとなり、結果的に将来負担が増えてしまった。
借金返済額について(返済額のピーク時)
旧基本構想時は約8090万円
新基本構想時は約8450万円
最終計画案では約1億2千万円
実に4000万円も増額となった。
(ちなみに給食費無償化に必要とされる財源も同額の約4000万円)

野辺地町のホームページによれば、令和5年3月末現在の人口は12187人。
広報のへじによる令和4年3月末の人口は12526人
実に339人も減少したことがわかる。
このペースで減少したら、10年も待たずに1万人を割る。
しかも、その時点での借金返済はまだ半分だけで、その後10年も返済は続く。
想像しただけで不安になる。

そもそも、私が提案した「先行して小学校を統合して空き校舎を再利用する」という選択肢を真剣に検討していたら、これほどの事業費は必要としなかったはずである。
ましてや、あえてこの物価高の現在に建設を実行するという選択は私なら決断しない。
建設のタイミングは見直す必要があったと考えている。

つまり、庁舎建設は今ではなかったと思っている。

2023年04月20日

小中一貫校の必要性は?

現在進められている小学校統廃合計画、第一段階として、馬門小学校を若葉小学校に統合するのだが、
これは既に決定され、来年度に実施される。
次の段階は、小学校を一校にするための新校舎を建設するというもの。
町の計画では、野辺地小学校の敷地内に新校舎を建設し、小学校はその一校に集約される。

現在進行中なのが、これを実現するための「野辺地小学校校舎の耐力度調査の予備調査」というもの。
各小学校は既に、地震で倒壊されないように耐震補強されているが、
これとは別に、老朽化などによる劣化度合いなどを調査し、
今の状態で様々な要因に耐えられるのかを調べるものと解釈している。

今年2月、予備調査の結果が公表された。
耐力度の基準値は下回らなかった。
つまり、継続して使用可能という結果だ。
町は、この結果を受けると、追加調査をするという判断をした。
さらには、令和6年度に約3千万円を投入して本調査を実施するという。

そこまでしてこの調査をする理由は何なのか。
それは、現存する校舎と同じ敷地内に新たに校舎を建設するには、
「現校舎を使うことにリスクがありますよ」という証明をしなければ、
新校舎建設に対する交付金がもらえないからである。

だったら他の場所に建設すれば無駄に調査費用を使わなくて済むのでは、
と考える人は少なくないと思われるし、私も同感だ。

正確な数字ではないが、「広報のへじ」によれば、
令和4年に野辺地町で生まれた子どもは34人で、今年1歳を迎える。
この子たちは、あと6年すれば7歳、つまり小学校に入学することになる。
一学年で34人である。この前の年に生まれた子は28人、その前は34人。(学年で考えれば多少の違いはあるが)
6年後の小学校低学年1~3年生の児童数は100人に満たない可能性が濃厚だということ。
役場から直接聞いた数ではないが、その年の中学校全校生徒数は200人程度だと思われる。
私の息子が中学生だった7年前は、一学年100人は超していたと記憶しているから、全校生徒は300人以上だったはず。
要するに、現中学校校舎は300人以上が一緒に学べる校舎であるということ。

だとすれば、中学校に連結して、あるいは隣接して小学校新校舎を建設するなら、
6学年分の教室は不要となり、音楽室などの特別教室は共用できるものは共用する、
となれば大規模な校舎建設は不要となる。
体育館やグラウンドも同様に供用すればよいのではないか。
これは財政面において大きなメリットであり、検討の余地はある、
いや検討するべきであると考えられるが、重要なのはそこではない。

子どもの数が減少する、今後の教育のあり方を考えることが最重要である。
既に取り組まれている自治体も見られるが「小中一貫校」という選択肢である。

小学校から中学校までの9年間を一貫して教育する、9年かけて子どもたちをしっかりと育てていくというものである。
これには子どもたちや保護者にとってのメリットが考えられる。

2023年04月20日

地方債の償還は義務?

町の借金(地方債)の返済(償還)は義務である。
借りたお金は必ず返さなければならないことはだれもが承知していること。
必要な時に借りて少しずつ返す、それが借金の考え方の一つだとすれば、借り続けることにより、
「少しずつ返す」がやがて「たくさん返す」になりかねない。

例えば、1億円を借りて10年で返済すると、毎年の返済は1千万円となる。
これを10年続けたらどうなるのかくらいは小学生でもわかるはずである。
借りた年は手元に1億円の財源が手に入るから、1億円分の事業ができるが、これを毎年継続するなら、
いずれは自主財源で事業を行っているのと同じことになるはずである。
借りる金額と返す金額が10年で同額になるからで、これだけを見れば、
俗に言う「自転車操業」と言われる状態に陥ることがわかる。
まさに「ご利用は計画的に」のキャッチコピーそのものである。

令和3年度決算後の地方債残高、令和3年度の地方債借入額と返済額、
それぞれを見ると、残高は約58億3千万円、借入額は約4億8900万円、返済額は約7億2720万円であり、
「借りる額」よりも「返す額」の方が大きくなってしまっているのが現状である。

これを見れば、借りる額を抑制しなければならないことは誰もが考えることで、当然ながら町も取り組んでいる。
とはいえ、その取り組みの中身がこの考えから逸していると感じる。
それは何か。
町は「地方債の新たな借入額を3億円以内に抑える」という方針を打ち出した。
これには一定の評価をするところであるが、その方針には続きがあって、
「ただし特別な事業等についての借り入れはこの3億円に含まない」という内容。
せっかく3億円以内に抑えようとするのに、特別な事業、例えば庁舎建設で借りる十数億円はカウントしないという。
これでは返済額が減るどころか、増えてしまうのではないか。
問題は、借入額に制限をかけるという取り組み方にある。

私は「返済額を一定額以内に抑える」という発想の転換が必要だと考えているし、議会でも発言してきた。
普段の事業で借りようが、特別な事業で借りようが、借金は借金である。
借金の返済は義務であるから、義務的経費を削減する努力が将来の財政安定に結び付くはずだ。
加えて言うなら、返済期間も重要な課題である。

広報のへじに掲載された「令和4年に生まれた子どもの数」は34人、前年は28人、その前の年は34人。
この3年間を合わせても100人に満たないというショッキングな数字だ。
大きな事業の高額な借入れは、20年という長い返済期間を設定する場合が多々あり、
その間にこの子たちは20歳を迎え、生産労働人口に数えられることになる。
このことを考えれば、将来へのツケは残すべきではない。
2023年04月20日

新町の町有地はなぜ売却されたの?

本町への役場新庁舎建設が確定し、当初建設予定地だった新町地区の町有地が売却された。(以下新町町有地と記す)
なぜ売却する必要があったのか。
その理由は、「少しでも庁舎建設の費用の足しにするため」ではなかった。
町に質問したところ、建設を計画した当初、前田商事様から新町町有地を購入するにあたり、
「庁舎建設用地として購入」という名目であった。

しかし、建設場所が本町に決定したことから、
「庁舎建設のために使用するという目的がなくなったため売却することとした」という説明だった。

庁舎以外にも有効な使い方はあったはずだ。
一番に考えるのは、中学校と隣接していることから小学校建設のための用地、
将来的に小中一貫校を目指すのであれば、小学校を中学校とつなげることを前提に、
小学校は中学校の現グラウンドに建設し、グラウンドを新町町有地に移転。

あるいは、教育や子育てに関連する施設のための用地、例えば児童館と図書館の複合施設、
それにプラスして不登校の子どもたちが通える「居場所」的な空間。
この一帯を教育子育てエリアとすれば、小中どちらにも通っている子どもを持つ保護者の皆さんが
送り迎えの際に一か所で済む、万が一、大きな災害が発生した時に、子どもたちが一か所に避難できていることにもなる。
これは、保護者にとって大きな安心ではないだろうか。

子どものことだけではない。
例えば、商店街に近接するこの場所に高齢者向けの住宅を整備して、独居高齢者に優先して住んでいただくことで、
買い物などへの移動が少なくなるという対策もできる。

例えば、勤労青少年ホームを移転すれば、広い駐車場も確保でき、より多くの町民の皆さんが快適に利用できる施設にできる。

他にも、多くのみなさまの知恵や発想で有効活用できる重宝な、そして重要な場所であると考えていたのだが、
なぜか売却してしまった。
企業としての目線で考えてみれば、庁舎建設として使わなくなれば、
他の民間企業への売却もあり得るという不安材料が出てくる。
つまり、競合他社へ売却されれば、同一庁内での競争相手が増え、売り上げが落ち込む可能性もぬぐえない、
そう考えることは想像できる。

であれば、町として公共施設のために利用することを約束し、売却をしない方向で協議できたはずで、
相手方もこれに対応してくれる可能性があったのではないかと考える。

なぜ売却に踏み切ったのか、このような協議はされたのか、疑問である。
2023年04月20日

緊急情報の伝達体制は今のままでいい?

現在、野辺地町の情報伝達手段は、防災行政無線、ホームページ、フェイスブック、広報のへじ、
緊急時には携帯電話会社が発信するエリアメールである。

先般行われた「原子力防災訓練」において、お隣の横浜町では、
一斉メール配信によって訓練の緊急通知メールが送信されたと聞いている。
これには、町民の命を守ろうという町の姿勢がうかがえた。

一方で、野辺地町はどうか。
おそらく、そのような訓練が行われたことを知らずにいた人は少なくないのではないか。
緊急時に、緊急の事態を町民が知らずにいる可能性が大きいということになる。

つまりはなにか。
知らずにいることで、逃げ遅れる人が出てくるかもしれないということ。
これは行政としての責任が果たせていないと考えられる。
この件については、議会でも何度か発言、提案したことがるが、未だに対応していただけてない。

例えば「町内でクマが目撃されましたのでご注意ください」という情報を
どれだけの人が知ることができるのか。
これが日曜日のお昼なら、子どもたちや保護者に対して学校から周知することは難しいと思われ、
またある家庭では防災無線が聞こえず、知らずに外出するかもしれない。
その時、目の前にクマが現れ襲われたら・・・

LINEなどのSNSや一斉配信メール機能を活用するなど、
このようなことが起こらないような対策が急務であると考えている。
2023年04月20日